今回ご紹介するB級グルメは、和歌山県和歌山市の一部地域で愛されているお好み焼きです。
そのお好み焼きを作ったお店の名にちなんで「山本のお好み焼き」or「山本風お好み焼き」という名で呼ばれています。
山本のお好み焼きは近畿地方なのに関西風お好み焼きではない
まず和歌山県というと知名度は低いですし、どこにあるの?という方も多いと思います。
和歌山県は大阪府の南側にあり、大阪府と隣接しているバリバリの関西地方です。
という事で和歌山県でも一般的に食されてるお好み焼きのタイプは、大阪でも愛されてる関西風お好み焼きなんですよね。(生地の厚さが1~2cmあるぐらいの)
ところが和歌山県和歌山市三沢町付近にあるお好み焼き屋さんで提供されるお好み焼きは別物。
お好み焼きの形は二つ折りにした半月状となっており。生地の厚さも違います。
お好み焼き中心部は2~3cmぐらいの厚さはあるものの、外側へ行くに従いどんどん薄っぺらく。
一番外側の外周付近はペラッペラの生地があるだけなんです。
という事で形からして普通の関西風お好み焼きとは一線を画したお好み焼きとなっています。
具材は地域性が大きく影響した
お好み焼きの具材といえば、豚肉が代表的ですよね。
関西だと豚玉が一番人気で、次いでイカ玉、豚玉、ミックス等が人気のある具材です。
しかし山本のお好み焼きは違うんです。
なんと一番人気の具材はホルモン。
山本でホルモン無しのお好み焼きを食べるなんて、クリープを入れないコーヒーのようなものとまで言われる程。
もちろん和歌山県和歌山市三沢町周辺が特殊なだけです。
三沢町周辺以外のお好み焼き屋さんだと、人気なのは豚玉等のメジャーどころと同じです。
では何故ここだけ特殊なのかというと、その地域性が凄く関係しています。
実は山本のある和歌山県和歌山市三沢町地域は皮革産業や精肉が盛んな地域なんです。
特に皮革に関しては日本三大皮革産地の一つとして挙げられる程ですし、毎年11月には和歌山レザーフェスティバルなるものも開催されています。
良質の皮製品(バッグや皮ジャン等)を安く購入出来るという事で、地元和歌山県民だけでなく他府県からも買い物に来る買い物客がいる程。
このように昔から皮革や食肉加工をしていた地域なので、ホルモンを食事に取り入れられないか?という事でお好み焼きにもホルモンが入れられるようになりました。
余談ですが、このホルモンを食べようとする文化はお好み焼きだけにとどまらず、うどんにホルモンを入れた「かすうどん」も三沢町B級グルメとなっています。
スパイシーで旨味がある
ホルモンを入れたお好み焼きの味ですが、普通の豚玉とは全然違うものとなっています。
まずスパイシーです。
ホルモンって一般的にクセのある食べ物ですし、誰もが美味しいとは感じづらい食べ物ですよね。
実際その語源は、ほる(関西弁で捨てるの意)+もん(ものがもんに訛った)とも言われてますし。
そこで香辛料を強めに利かせ、食べやすいように仕上げています。
そしてホルモンなのに肉のような旨味もあるんです。
ホルモンから出る旨味って豚バラ肉とは違った味ですし、この旨味が「山本のお好み焼き」たるものにしてるんですよね。
お好み焼き屋の山本について
元々お好み焼き屋の山本は和歌山県和歌山市三沢町にありました。
現在は元々の場所から200m程離れた和歌山市汐見町へ移転しています。
ですので現店舗は汐見町なれど、山本のお好み焼きは三沢町B級グルメと言われております。
その影響は山本だけに留まらず、三沢町・汐見町・にあるお好み焼き屋さんにまで及んでおり、山本風お好み焼きを他店でも食べる事が出来ます。
お店の場所ですが、グーグルMAPでは和歌山県和歌山市汐見町2丁目30番地となっています(HPページはなく、グルメサイトにも掲載されていないのでご注意)。
まとめ
クセのあるホルモンを食べやすいように下味処理をしてあるので、ホルモンが苦手な人でも食べやすいようになっています。
実は私、ホルモンが大の苦手で焼肉店へ行ってもホルモンは一切食べません。
でも山本のお好み焼きに入ってるホルモンは美味しく食べられるんですよね。
嫌いなものでも美味しいと感じさせてしまう山本のお好み焼きマジックを是非味わって下さい。