メガドライブミニは1980年代に登場した家庭用ゲーム機であるメガドライブの復刻版です。
当時多くの人を熱狂させた多くのソフトが収録されています。
現在これらのソフトを入手するのは簡単なことではありません。
世界的には非常に人気のあったゲーム機でしたが、日本では玄人のゲーマーに好まれる傾向があり、ライトユーザー層は他のゲーム機を使用するのが一般的でした。
そのため、一つひとつのソフトが日本で流通した量はそれほど多くありません。
そのため、たとえハードの本体を所持していたとしても、ゲームをプレイできる状態にするまでのハードルは高いです。
この復刻版の登場によって、多くの人が久しぶりに数々の名作をプレイできるようになります。
そのなかには認知度の高いソフトも含まれているので、あまりゲームに馴染みのない家族や友人と楽しむことも十分に可能です。
とはいえ、やはり玄人向けの伝説的なソフトをたくさんプレイしたいというのが本音でしょう。
たとえば、ダライアスというシューティングゲームもその一つです。
もともとはゲームセンターで革新的なアーケードゲームとして一世風靡したものであり、それまでになかったシステムが採用されていました。
3つの画面を横に並べてプレイするというものであり、既存のシューティングゲームよりも駆け引きや戦略性が豊かであったのが大きな特徴です。
しかも魚をモチーフにしたボス機体というのも斬新ですし、ステージ選択があったのも当時としては画期的でした。
そのダライアスが、メガドライブミニに新たに移植されたのですから当時のゲーマーにとっては大事件です。
もちろん3画面のシステムは採用されておりませんが、メガドライブにはアーケードゲームを何とか移植しようとする熱い信念のようなものがあったのです。
その他にも数々のアーケードゲームが移植されました。
なかにはゲームセンターと変わらないようなクオリティのものもありましたが、最もゲーマーを喜ばしたのはお金をかけずに気軽にプレイできることです。
後に発売されるゲーム機では当たり前のことですが、ゲームセンターを家庭に持ってきたような感覚を最初に生み出したのはメガドライブでしょう。
とはいえ、次第に後発のゲーム機に押される形で売り上げが下がっていき、終焉を向けることになりました。
しかし、それまでにCDを用いたオプションや通信用装置の取り付けなど、当時としては先進的な取り組みをいくつも行っていたのです。
それだけにゲーマーたちの間で評価は高く、現在でも特別な思い出として語られることが多々あります。
マニアックな印象が強いハードであったのは確かですが、人気の漫画やアニメを題材にしたタイトルも積極的に発売するなど、シェアの拡大に奮闘していた歴史もあります。
たとえば、日本を代表する少年誌で連載していた漫画のゲーム版も発売しています(幽遊白書)し、マイナーな雑誌で連載していた漫画などもゲーム化しているのです。
復刻版ではそのうちのいくつかも収録されているので、漫画やアニメのファンにとっても堪らないでしょう。
ただし、購入にあたっては注意しなければならない点もあります。
他のゲーム機の復刻版にも見られる特徴ですが、オリジナルのカセットを挿して遊ぶことはできません。
つまり、手持ちのソフトがあっても使用できないので注意しましょう。
そう言われると、収録するゲームの選択が心配になってくる人もいると考えられます。
本体のメーカーが発売したものだけを収録して、サードパーティーのものは除外されてしまう傾向があるからです。
しかし、こちらの復刻版に関してはそのような心配は必要ありません。
サードパーティーのゲームもラインナップに加えているのです。
そのため、偏りのある楽しみ方ではなく、多くの家庭で当時のような熱狂が再現されることが予想されます。
厳選されたタイトルが40本+2本も収録されているので、遊び尽くすまでには相当な時間がかかるでしょう。
ビールを片手にデモ画面を見ているだけでも、少年時代を思い出して懐かしくなるかもしれません。
忘れていたゲーマーの魂が復活してハイスコアを目指す日々が続くなど、生活に何らかの刺激を与えられる可能性が高いです。
少年時代には高価に感じたかもしれませんが、当時よりもはるかに安い約7000円という価格なので、憧れていたけれど買えなかった人にとってもチャンスです。
さらに、今回ダライアスとテトリスが新規に移植されるというサプライズまで発表されています。
このように、いろんな意味で付加価値があるのゲーム機なので、コレクション的な意味合いで購入しておくのも一つの手です。
|