いよいよ来年に迫った東京オリンピックの、男女マラソン代表選手選考会・MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)が、ファンの大注目を集めた中、15日に開催されました。
固唾をのんで見守った方も多いと思います。
そして、大方の予想を裏切る(?)意外な結末となりました。
MGC代表は男女とも意外な結末に
今回のMGCは、従来、複数のレースの中から選考委員の「判断」によって決められ、その不透明感が指摘されてきた選考会の基準を、「基本は一発勝負」を趣旨として実施されたものです。
男女とも、それぞれ3人の代表枠に対して、今回のレースで上位2名をそのまま代表に選出し、残り1枠は、今後3回の指定レースで基準タイムを切った選手がいたらその中で上位1名、切れなかったら今回3位の選手が選出されるというものです。
「一発勝負の公平さ」と「最速ランナー」の両方を選出できるとあって、今回の基準には高い評価がなされているようです。
さてその結果です。
男子では、大本命であり日本記録保持者の大迫選手(今回3位)と、前日本記録保持者のスピードランナー設楽選手が失敗し、選出されませんでした。
優勝は富士通の中村匠吾選手という、いわば「ノーマーク」の選手がさらっていきました。
女子も、ベテラン福士選手が脱落。
まだ経験の浅い、そして若手の2人(天満屋の前田選手、日本郵政の鈴木選手)が栄光の切符を手にしました。
この結果をみて「このメンバーで、東京オリンピックで勝てるの?」という疑問もあるようですが、陸連関係者は「大丈夫」と期待を寄せています。
失敗した「本命」選手たちの巻き返しは?
最も衝撃的だったのは、レース序盤からぶっ飛ばし、独走態勢に入りながら、終盤失速して14位に沈んだ設楽選手と、「大本命」大迫選手が勝ちきれなかったことでしょう。
一方、最後に大迫選手を振り切った、戦前の下馬評による「4強」の一角、トヨタ自動車の服部選手は2位で代表権を獲得し、面目躍如でした。
リベンジチャンスの残り3レースで、男子選手が目指すのは大迫選手の持つ日本記録(2時間5分50秒)です。
これは、かなり高いハードルです。
ただ、リベンジに燃える設楽選手などは100%この記録を目指して出場するでしょうし、他の有力選手もそうでしょう。
さあ、大迫選手はどうする?
MGC二日後の大迫傑選手の的確な自己分析。普段クールな印象の大迫選手ですが、メディアでも胸中を吐露しているように、考え込んでしまうタイプなのかもしれません。ゴール前の必死な走りも含めて、人間味が感じられて私はさらに好きになりました。 pic.twitter.com/YoM1Uy5udV
— みやすのんき@RUN垢 (@MiyasuNonki) September 18, 2019
疲労や調整を考え「待ち」に徹するか、更なる自己記録へとチャレンジするか・・・。
女子も、福士選手はじめ、再チャレンジを目指す選手が多いと思います。
女子の目標記録は比較的ハードルが低く、過去2年間での最高タイム2時間22分22秒が指定タイムなので、多くの選手の目標となるでしょう。
まとめ
・MGCマラソンは意外な結末に
・特に男子の大本命選手の失敗は大きな波紋
・男女とも、最後の1枠へ向けて最後のリベンジに注目
世間の大注目を集めて実施された、東京オリンピック・マラソン代表選考会MGC。
期待通りの運営、人気と、そして一方、衝撃的な結果を残した大会でした。
まさに「一発勝負」ならではのドラマでしたが、最後のリベンジへ向けて、今回選に漏れた選手たちの最後のリベンジに期待です。
最後までお読みいただきありがとうございました。