私は鰻が大好きなのですが、鰻は高級食材なので特別な時にしか食べられません。
その特別な日ですら、スーパーのちょっと品質の良いものを買う程度です。
そんな私が外に鰻を食べに行くなんて夢のまた夢でした。
でも、奈良県に引っ越してきて直ぐにその夢が叶ったのです。
ある日、美味しいレストランはないか探していた時に、たまたま目にしたのが鰻料理店でした。
最初は料理店だと気付かず通りすぎてしまうほど、さりげなく構えてありました。
鰻料理店の隣にはラーメン屋があるのですが、そのラーメン屋は長蛇の列ができていたので、余計に気が付かなかったのです。
控えめな外観は高級感に溢れているように感じ、気になりつつもその日は立ち止まることはしませんでした。
一人でランチをしに行きました。
鰻料理店のことはずっと頭の片隅にありました。
今まで色んな場所で鰻料理店を見てきましたが、ここまで惹かれたのは初めてでした。
なぜか気になって気になって仕方がなかったので、一人でランチをしに足を運びました。
この時の勇気は今思い出しても不思議です。
お店に入ると優しそうな店主が「いらっしゃいませ」と呼び掛けてくれました。
店内はそこまで広くはないですが、清潔感が感じられるゆったりとした雰囲気でした。
テーブル席は満席で、私はカウンター席に案内されました。
結構人気なお店なのかなと思いました。
鰻料理なのに驚くほどリーズナブルでした。
早速メニューを見てびっくりしました。
こんなに安いの?と二度見してしまったほどです。
覚悟をして入った鰻料理店でしたが、価格は驚くほどリーズナブルだったのです。
これまで見てきた鰻料理店とは破格の差で安かったので、もしかしたら量がかなり少ないのかも知れないとか、美味しくないのかも・・・などという考えが頭を巡りました。それくらい安かったです。
これなら、と思い、私は特上うな重を注文しました。
特上なのに値段は4000円以下でした。
ドキドキしながら待っていると、立派なうな重が到着しました。
オーダーを受けてから焼き始めているのか、待ち時間は少しありました。
その代わり運ばれてきたうな重のホクホク感は素晴らしかったです。
鰻の香りから、これは私が知っている鰻のにおいじゃないと思いました。
においだけでご飯が進んでしまいそうなほど、香ばしい食欲の出るにおいでした。
食べる度に幸せを噛みしめました。
夕ご飯@うなぎの豊川
美味しい最高しか言えない…
鰻やふなのお造り初めて見たし、白焼きと肝焼きは2回頼んでしまった pic.twitter.com/5PBvzQvD8R— おがわん (@ogawan88) September 21, 2019
一口鰻を口に入れた瞬間、息をのみました。
サクッという食感のあとに伝わるフンワリ感。
表面がパリパリに焼かれていて、中はしっとりとしていました。
こんな感触は生まれて初めてで、そこから生まれてくる鼻をスッと抜けてくる甘みが何とも言えません。
ただ「鰻ってこんなに美味しかったんだ。」と思いました。
鰻の質の良さにも脱帽でしたが、その鰻にかかるタレがまたとても美味しかったです。
どちらかと言えばアッサリとしていて、すごくご飯に合いました。
タレだけご飯につけても十分美味しいだろうなと思いました。
鰻も大きく立派で、鰻だけでお腹が満たされたのは初めてでした。
こんなに幸せなことがあるんだとうな重を噛みしめながら何度も思いました。
豊川の鰻料理に出会ってから、ここ以外の鰻は食べなくなってしまったぐらい惚れ込んでいます。
こんなに美味しいのに、いつも店内は庶民的で落ち着いているのが素敵だなと感じます。
鰻が大好きな人や、まだこれだ!という鰻料理に出会ったことがない人には是非豊川の鰻を食べてほしいと思います。
私が行った時はたまたま席がありましたが、週末はいつも満席だそうです。
入店をお断りされることもあるようなので、予約は必須です。
店主の温かさがたくさん詰まった鰻料理をどうぞ、ご堪能ください。