千葉県安房郡に鋸南町という場所があります。
小学校を道の駅として利用をして話題になった保田小学校もある場所です。
この地域では毎年秋になるとお祭りがあります。
お祭りの目的
都会で行われるお祭りは夏に行われることが多いです。このお祭りは、お祭り自体を楽しむことや涼しむことを主な目的にしています。
鋸南町で行われているお祭りはこのような目的とは違ったものです。
行われる季節は秋です。
この地域では農家や漁師をしている人が多く、農家では秋に米の収穫を迎えます。
この収穫をお祝いすることや今年も収穫できたことを神様に感謝することがお祭りの目的です。
神様への「お礼」や「感謝」という意味があるのです。
現在は専業農家の人が減り、サラリーマンなどしていて平日にお祭りを開催することが難しくなってしまったため、土日に開催されているのですが、数十年前までは毎年9月の何日と決まっていました。
昔は平日にお祭りが開催されることもありましたが、そのときは小学校は普段よりも早く終わります。
私が小学校に通っていたころは、お祭りの日は授業が午前中だけで、学校が終わったらお祭りに参加してよいことになっていました。
それだけお祭りが重要な行事だったのです。
お神輿がすごい
お神輿というとどんなものを思い浮かべますか。
子供が引けるような小さなお神輿を思い浮かべるのではないでしょうか。
鋸南町では山車を引き、そのような小さなお神輿ではありません。
大きさは高さが2~3mくらいあります。
奥行もそれくらいの長さがあります。
この山車に運動会の綱引きのような太い綱を結び付けて子供たちが引っ張ります。
大人も手伝って大きな山車をゆっくりと引いて町内を回り、最後に神社に到着します。
山車の数は一つではありません。
鋸南町はいくつかの区域に分かれていて、それぞれの区域から山車がでてきます。
6つくらいは山車が神社に集まってくるのです。
神社に集まったら、境内で盛大な舞のようなものを披露します。
大きな山車を大人が担いでワッショイワッショイと揺らしたり、山車をくるくる回したりするのです。
大きな山車を大人の男性が持ち上げて回したりする様子には迫力があります。
音が素敵
お祭りに必要な楽器といったら太鼓ではないでしょうか。
もちろん、鋸南町のお祭りでも太鼓が登場します。
幼稚園や小学校くらいの年齢の子供が主に太鼓をたたきます。
そして、山車の周りでは数人の大人たち笛を吹きます。
山車を引いているときには常に太鼓をたたき、笛を吹いていて、山車の数がいくつもあるので、町内のいたるところで音楽が鳴り響いています。
この音を聞いていると子供のころのことを思い出して懐かしくなります。
私が子供のころからずっと変わらない音です。
屋台について
お祭りの楽しみの一つが屋台です。
綿あめ、リンゴ飴、かき氷、水あめなど、さまざまな屋台が出店しています。
あたりには甘い匂いや焼きそばやたこ焼きのソース匂いなどが漂います。
田舎なのでクレープ屋さんがないのですが、お祭りのときにはクレープの屋台がやってくるので、このときにはクレープを食べることができます。
昔はお祭りの日だけ食べられる特別なものでした。
食べものだけでなく、金魚すくい、ヨーヨーすくい、くじ引きなどもあります。
金魚をうまくすくえないとわかっていても毎年挑戦してしまいます。
これがお祭りならではの楽しみなのです。
まとめ
数十年前に比べると鋸南町の人口は減ってしまったかもしれませんが、それでもお祭りはずっと続けられています。
神様に感謝する大切な行事なのです。
これからもずっと長くにわたり続いていくことでしょう。
お祭りという大切な伝統が受け継がれています。