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ドラマ あなたの番です 反撃編の見どころ

 

 

まず、あの程度の規模のマンションに住人によって構成された管理組合があり、定期集会まで開催されていること自体に驚くと共に現実とのズレが生じています。

 

大規模マンションにしたら、人数多すぎて殺し切れないから仕方ありません。

 

しかし、ストーリー展開のためとはいえ、数々のちょっとした無理が散見されます。

 

キャストは第1部から錚々たるメンバーが揃えられているのですが、何故か名優全員それぞれの本来の持ち味を十分出し切れておらず、何かに魅力を吸い取られているみたいで、ある意味「呪われた」ドラマかもしれません。

 

翔太や二階堂が、毎回ひたすら犯人捜しに終始しているので、メリハリというか変化に乏しい作品です。

 

昨今のドラマには珍しい「2部編成」にしたために、ダラダラ感が出てしまっているのも否めません。

 

売れっ子プロデューサー秋元康の目論見がどうやら裏目に出てしまったようです。

 

田中圭はこのドラマで確実にファンを減らしたのは間違いありません。

 

「ナナちゃ~ん」と情けない声を上げて原田知世に甘える演技は情けなくてみていられません。

 

女性の方が年上のカップルという設定とはいえ、50歳を超えている原田知世と30代の田中圭のカップルには最初から違和感がありました。

 

とても年齢を超えた相性が合うようにもみえませんでした。そんな違和感も見どころといえば見どころのひとつです。

 

野間口徹・安藤政信・生瀬勝久・田中哲司といった数々の名優を配しているにもかかわらず、名優の無駄遣いをしています。

 

乃木坂46を卒業した西野七瀬はドラマ経験がほとんどなく、あってもチョイ役だったりするにもかかわらず、あのポジションでよく使ったなという意外性はあります。

 

現時点では、もしかしたら黒幕かもというところまで発展しており、たしかにこのドラマのヒロインですが、それだけで演技はあくまで大根のままです。

 

横浜流星も「あな番」に鳴り物入りで参入しましたが、拍子抜けでテコ入れにはなっていません。

 

最近注目され始めたばかりの彼にそこまで背負わせるのは酷だったのでしょう。

 

犯人を捜す翔太に協力してパソコン片手にうろうろするばかりで、彼の俳優としての力量がまったく見えてきません。

 

彼もまた黒幕かと思わせるストーリー展開で、なんだかよくわからない混沌とした状況になってきています。

 

毎回そんな展開の繰り返しで、視聴者は「いい加減にしてくれ」とならないのかと心配していましたが、それは杞憂ではないようです。

 

2部構成にして1部は「捨て駒」にしても2部で一気に盛り返す目論見だったのでしょうが、そうは問屋が卸さなかったようで、視聴率は芳しくありません。「反撃編」と銘打ってさらなる飛躍が期待されただけに残念です。

 

西野七瀬と横浜流星の間が接近するシーンはファンにとってはときめきタイムではないでしょうか。

 

このドラマの見どころは、なんといっても各部屋に住む住人たちの怪演です。

 

中国語でまくし立てる女性がいますが、本当の中国人女優かと思っていたら、違って日本の女優さんでした。あの演技力は光っています。

 

他人のゴミを漁ってコレクションにしている尾野もキモさ全開で、その変わり者ぶりは毎回一話ずつ怖くなっています。

 

これまでのストーリー展開から「黒島(西野七瀬)」黒幕説が濃厚になってきているようですが、このまま終われば大勢の予想どおりになってしまい面白くありません。

 

ここは、大番狂わせで主演の「翔太(田中圭)」犯人説という見方があるのではないでしょうか。

 

自分の妻である菜奈ちゃんを殺された復讐から、毎回犯人捜しに奔走しているようにみえていますが、実は先に菜奈ちゃんを殺しておいて自分は被害者だというアリバイを作っていたとしたらどうでしょう。

 

これまでの犯行も翔太が第一発見者というシーンが多いわけですから、それも十分にあり得ます。

 

最初に引っ越して来た時から、殺人サイコ野郎だったというのは背筋が凍るような設定です。

 

「あなたの番です」とは一周回って自分(翔太)に返って来ましたよという意味だったとすると、すごいストーリー展開になるので今後「翔太黒幕目線」で観賞するのも面白い見方です。

 

今後このような「2部構成」にして2クールやる手法があり得るかもしれません。

 

実際、現在放送中の「監察医ー朝顔」が1クールではありながら、半分進んだ時点でガラッとキャストの生活環境などを変えて視聴者に飽きさせない工夫が施されています。

 

「あな番」もそういった構成をしたつもりなのでしょうが、2部に移った時点の「変化」にインパクトがなく、1部からずっと続いている、言い換えれば「自然に入りすぎて変化をあまり感じなかった」という点がつまずきの要因であると思われます。

 

推理サスペンスが特定の人物をマークしていく展開が多い中、いろいろな住人が疑われ、いろいろな犯行のやり方があり、混迷を極めるというところは新しいサスペンス手法の見どころです。

 

 

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