フリルのように華やかな花びらが魅力的なカーネーションは、南ヨーロッパを原産とするナデシコ科の植物です。
ピンクや赤、オレンジなど様々な色合いの花が存在しています。
非常に人気のある品種ですので、様々な改良によって色や形のバリエーションが豊富になっているのも魅力の一つです。
大ぶりでゴージャスなものから、小ぶりで可愛らしいものまで、様々な種類が揃っています。
見た目が華やかで日持ちも良いため、花束やフラワーアレンジメントなどに最適な品種だといえるでしょう。
カーネーションの切り花を長持ちさせるコツ
切り花の場合、春なら1週間程度はきれいな状態を保つことができます。
ただし切り花の寿命は気温の影響を受けるため、夏場など暑い時期には4~5日程度で枯れることもあるでしょう。
カーネーションの切り花を長持ちさせるためには、室温を低めに保つことが大切だといえます。
花の寿命を引き伸ばすためには、毎日水を取り替える必要があります。
しおれてきてしまったら、茎を数センチカットして水を吸いやすくしてあげると、もう一度みずみずしく復活するかもしれません。
茎を切る作業は、空気が入り込まないよう水中で行う必要があります。
切り口の断面が大きくなるよう、斜めにハサミを入れましょう。
切れにくいハサミを使うと、茎そのものにダメージを与えてしまいます。
なるべく切れ味の良いハサミを使い、スピーディーに作業を済ませることが大切です。
茎部分にある節から折れてしまいやすいため、水切りの作業を行う際には、茎を強く掴まないよう気をつけましょう。
カーネーションの鉢植えを長持ちさせるコツ
カーネーションは多年草ですので、鉢植えの場合はっきりとした寿命があるわけではありません。
環境とお手入れ次第で、何年保つかが変わってきます。
ただし繊細な性質を持っていますので、何年も繰り返し花を咲かせ続けるのは難しい傾向です。
ギフト用として販売されている鉢植えの場合、一年程度で枯れてしまうことも少なくありません。
高温多湿に弱い性質を持っているため、風通しの良い場所で育てる必要があります。
また直射日光にも弱く、西日が強くあたるような場所に置いているとダメージを受けてしまいます。
ベランダなど屋外に鉢を置く場合は、半日陰になる場所を選ぶと良いでしょう。
室内で育てる場合は、ある程度日があたる場所を選ぶ必要があります。
室内の場合、湿気がこもりやすいためなるべく風が通る場所に置くと安心です。
湿気に弱い性質を持っていますので、水のあげすぎには十分な注意が必要となります。
水をあげすぎてしまうと、根が腐ってしまったり土にカビが生えてしまう可能性があるのです。
先に土の状態をチェックし、乾いていることを確認してから水やりを行います。
葉っぱや花に水がかかると傷んでしまうため、ジョウロで水をあげる際には注意が必要です。
水がシャワー状にならない、口が細いタイプの容器を使ったほうが良いでしょう。
枯れてきたカーネーションを復活させる方法
湿度や直射日光に弱いなど、デリケートな性質を持つ植物ですので、丁寧にお手入れをしていても枯れてしまう場合があります。
葉っぱや花が枯れて茶色くなってしまったら、すぐに処分せず茎の状態をチェックしてみましょう。
茎の部分が緑色をしていれば、復活できる可能性があります。
枯れてきたカーネーションを復活させるためには、まず植え替えを行うのが良いでしょう。
購入時の鉢のまま育てていた場合、内部に根が張り巡らされた状態になり、栄養を吸収できなくなっている可能性があります。
一回り大きい鉢に植え替えてあげましょう。
植え替えの際には、根にダメージを与えないよう気をつけることが大切です。
根の周りに付いている土は、優しくほぐすようにして取り除きます。
植え替えに使用する土は、新しいものを用意しましょう。
全体的に元気がない、弱ってきているという場合には、切り戻しを行います。
切り戻しとは、伸びすぎた部分をカットして整えるお手入れのことです。
枯れたカーネーションに切り戻しを行う場合、根元から数センチ程度のところで茎をカットする形になります。
こうすることで、茎やつぼみに栄養が取られなくなり、株自体に元気が戻りやすくなります。
植え替え後は水やりを行い、日が当たりすぎない場所に置くと良いでしょう。
適度に日光にあてることも大切ですが、温度が30度以上になると成長が止まってしまうため、注意が必要です。
植え替え直後にはとくに肥料等をあげる必要はないとされています。
株を休ませている形になるため、新しい芽が現れてくるまでの間は、水やりと日光浴をしっかりと行っていきましょう。
鉢植えを手に入れたら、なるべく長く元気で美しい姿を楽しみたいものです。
しかし日本の夏は気温と湿度が高いため、あまりカーネーションには適していないと考えられます。
湿度や温度をチェックしつつ、最適な環境を保てるよう気を配ったほうが良いでしょう。
元気がなくなってきたら環境に問題がないか確認し、必要に応じて切り戻しや植え替えなどのお手入れを行いましょう。