毎年の様にやって来て被害を与える台風。
我が家も太平洋沿岸に近いロケーションにある為、台風の直撃を受け易く、何度も庭やベランダを滅茶苦茶にされてきた経験があります。
特に今年の15号はまさに直撃という感じで、初めて台風の目の中に入るという貴重な経験までしました。
その分被害もこれまで以上に大きく、後片付けに一苦労する事となりました。
油断が仇に・・・
台風15号が発生した当初、予報でもそれ程発達するというニュアンスでは語られておらず、またたとえ接近してきたとしても、近年はマスコミが事前に騒げば騒ぐ程、東に逸れ大した事無く終わっていた事もあって、かなり油断していたのは確かでした。
数日が経過し、台風がはっきりと進路を関東平野へと向けて来た時、その発達具合や雲の様子から、ひょっとしたらかなり強い風が吹くかも…という不安が生じましたが、それも「またいつもの様に逸れるか衰えるかして、結局大した事は無いだろう…」という油断に掻き消されてしまいました。
直撃から混乱へ
最初は油断していたものの、台風がいよいよ近づき本格的に関東直撃のコースを回避出来なくなった事を1日前に悟り、慌てて自宅周りの補強や買い出しを始めました。
ただ、これまでの油断もあって補強も遅々として進まず、またいざ近郊のコンビニやスーパーでもミネラルウォーターは品薄気味となっており、全て揃えるのに車でかなり駆けずり回る事となりました。
台風上陸前夜から急に風・雨共に激しくなり、翌早朝にかけて凄まじい轟音と共に暴風雨が自宅周囲を駈け抜けていきました。
自宅は小刻みに地震の様に揺れ、数分に1度はベランダや庭を大きな物体が転がって行く大きな音が聞こえました。
夜半過ぎに急に風雨が止み、数十分程台風の目に入りましたが、目を抜けると再び逆方向から激しい風雨が打ち付け、朝方まで止む事はありませんでした。
酷い状況となっていた自宅周辺
それでも午前中には天候も回復し、まだ強風が残る中何とか自宅の外に出る事が出来たのですが、前日とは風景が一変しておりビックリしました。
しっかり片付け紐で結んでいた筈のゴミ箱や重い園芸用具が全てベランダから吹き飛び、庭に落下し散乱していた他、外置きの洗濯機は完全にずれてベランダにもたれかかり、横倒し寸前になってしまっていました。
庭では数年前に植えた庭木が根こそぎ引き抜かれ転がっていましたし、自宅前もあちこちに倒木が発生し、とても車が通れる状態ではありません。
幸いな事にライフラインは健在で、電気やガスも大丈夫でしたが、漏電等のリスクに備え、しばらくは水道を最低限使うのみに留める事にしました。
手間の掛かる後片付け
天気が回復し、何とか後片付けを始めたい…とは思ったのですが、自宅前の道路の倒木が気になり、このままでは車さえ出せないと先ずは市役所に連絡し復旧作業を行って貰う事にしました。
すぐにスタッフが駆け付けてくれるという事で初めて意識が自宅へと移り、片付けへと入ったのですが、これがまた大変でした。
仕方なく横倒しとなった重い庭木を分割しようとノコギリを入れたものの、幹が水を吸って重くなり歯が中々通らず四苦八苦。
何とか切断しコンパクトにしたと思ったら、物置きの中も激しく浸水・散乱しており、一気に粗大ゴミの山が出来上がってしまいました。
ベランダ側も洗濯機を元通りの位置に収め、散乱した園芸用品を元通りに直すまでに時間を要し、それらだけで丸1日取られてしまいました。
新築時しっかり固定していた事もあり、屋根瓦の飛散はありませんでしたが、ベランダに隣接する出窓のガラスに飛散物によると思われる大きなヒビが入っており、こちらも後日交換対応しなければなりませんでした。
車が通れる様になったのは夕方になってから
自宅の片付けに追われる中、午後に入りようやく市の委託業者が復旧にやって来ました。
話によると他のエリアでも大小多数の倒木や飛散物が発生しており、その対応に追われていたとの事。
それでも自宅前に続く車道を塞いでいた倒木2本を素早く撤去し、夕方には何とか車で通れる状態にしてくれました。
翌午前中、用具の買い出しに車を出したのですが、海岸線の道路は崩落や砂の堆積であちこちが通行止めとなっていましたし、屋根が一部破損している住宅も散見される等、今回の台風の凄さを改めて知る事となりました。
台風の中心が近付く予想の際は暴風対策をしっかりと
これまでの経験上、台風対策というと真っ先に崖崩れや河川の氾濫といった大雨に対する警戒を重視していたものです。
私もそうだったのですが、今回の台風は最盛期での上陸とあって特に暴風の被害が大きく、虚をつかれる格好となってしまいました。
特に夏場の台風は風速が一番強まる発達期あるいは最盛期で接近・上陸するケースが多くなり、今回の様にその中心が真上を通り過ぎる様なケースでは想像以上の暴風被害が発生するリスクが高まります。
ベランダや庭等、風が通り抜けやすい場所には決して大きな荷物を放置せず、まっさらな状態になるまで仕舞い込んだ方が安全と言えるでしょう。
あと実際被害が発生した際、即対応してくれる組織の連絡先もしっかり覚えておいて損はありません。