コンビニ ミニストップが大量閉店の理由

2019年になってから、いつの間にか近所のミニストップが閉店していたと驚いた経験がある人は多いのではないでしょうか。

 

SNSでも利用していたお店が突然閉店して困惑した、このコンビニにしかないコールドスイーツが食べられなくて悲しいなどの声が目立っています。

 

自分の住んでいる近くのお店だけであれば、そんなこともあると割り切ることができるかもしれませんが、今年の春ごろから全国各地で閉店報告が相次いでいるのです。

 

それもそのはずで、同社が2019年7月5日に発表した2020年2月期第1四半期決算で、今年の3月から5月に全国で193店舗を閉店したことが明らかになりました。

 

独自のコールドスイーツやホットスナック、店内で作られたおにぎりなどを好んでいる人は少なくありませんし、一定のファンはいるのですが、他のコンビニと比較すると利益が芳しくありません。

 

コンビニ業界での規模は第4位と決して悪くない数字に思えるかもしれませんが、3位との差は大きく、新たな対策に踏み出さなければ更に他社との差が広がってしまうことが懸念されていました。

 

こういった背景があってこその、193店舗の大量閉店だと考えられます。

 

報告書によると2019年に入ってから行われた大量閉店の対象となった店舗は、不採算店舗だったとされています。

 

これはその言葉の通り採算が取れない店舗のことをあらわしており、収入よりも支出が多くなってしまうことから赤字の原因のひとつだとされていました。

 

不採算店舗を一気になくすことによって、固定費を削減することが大きな目的だったとされています。

 

削減された固定費は商品拡販費用として投入される見込みであり、直近で行われた試みとしては単品おにぎり全品の価格を税抜100円に変更、コールドスイーツのテレビCMの投入などがあります。

 

担当者によると、こういった取り組みによって客足を増やすことを目指しているようです。

 

ミニストップは47都道府県すべてで展開されているわけではなく、北は青森で南は大分までの全国27都府県で展開されています。

 

今回閉店した店舗を地域別にみると、前年同期と比較して東京が21店舗、埼玉と千葉が20店舗と関東エリアでの閉店が多い傾向にありました。

 

更に愛知と福岡が19店舗の閉店となっており、人口が多いエリアで不採算店舗が多かったことがわかります。

 

不採算店舗の多くは、ミニストップが用意した土地と建物をコンビニオーナーに提供するフランチャイズタイプが多数でした。

 

他のコンビニでも同じことが言えますが、直営店よりもフランチャイズ店で利益率が悪い傾向にありますので、このように利益率の悪い店を減らすことによって固定費を圧縮する目的があるのです。

 

先述したように、利益の見込みがない部分にかけていた費用を営業し続ける他の店のために投入しようとしていると言えます。

 

経営のために所謂フランチャイズ店を切り捨てるような行為に対して批判的な意見も見受けられますが、業績が悪化の一方である現在においては仕方のないことだと言えるのかもしれません。

 

ミニストップはイートインや無線LANの設置など、他のコンビニよりも早い段階で取り入れています。

 

イートインスペースに関しては1980年の創業時から取り入れられており、当時はホットスポットという名称であった無線LANに関しても最も早く取り入れたコンビニです。

 

このように新たな試みを積極的に行っていく姿勢がある素晴らしい企業だと言えますが、残念ながら先行したというメリットを活かすことができずに、後から取り入れた他のコンビニにいいとこ取りされた形になってしまっています。

 

今後もコンビニ業界でまだ実施されていないような画期的な試みを行い、それを上手く利益につなげることができれば他の大手コンビニとの差を埋めることができるかもしれません。

 

大量閉店が起こったときに、これからもどんどん店舗数が減少するのではないかと心配した人もいるかもしれませんが、現在経営している店が不採算を理由に店じまいすることになる可能性は、今のところ低いと言えるでしょう。

 

企業の方針として今期は既存店で客足を増やすことを目的としており、来期以降には新たな出店を望んでいるため、その間によほど経営が悪化しなければ再び大量閉店が起こることはないと考えて良いです。

 

もしも業績がひどく落ち込んでしまった場合には再度不採算店舗の整理が行われる可能性はないと言い切れないので、今後の業績がどうなっていくかが重要だと言えます。

 

ミニストップが突然閉店して驚いたり悲しんだりした人も多いと思いますが、大量に閉店したことには不採算店の整理という目的がありました。

 

これから先もコンビニ業界で生き残っていくためには、必要な行為だったという見方もできるはずです。

 

担当者によると今期は既存店の投資に力を注ぎ、来期以降に出店を加速させたいという展望があるようなので、今期の業績が芳しければ来期以降には再び店の数が増加する可能性もあるでしょう。