クラゲ癒しの秘密

昔から水族館の人気ものといえば、ラッコやイルカなどの見た目も可愛い生き物たちでしたが、クラゲも非常に人気がありました。

 

それは、水族館によって青いライトで演出されている水の中、クラゲがふわふわと浮かんでいるのを見ることが癒しにつながるからです。

 

水族館では物珍しい生き物の水槽前は人だかりができますが、割合ゆっくりと泳いでいる魚たちの前の水槽は人間も活発化するのかあまり人だかりができません。

 

しかし、水の中をふわふわゆらゆらと非常にゆっくり優雅にも見える動きをする生き物の前では、つい足をとめてじいっと眺めてしまうことがあります。

 

ちなみに女性の多くは美しいもの、綺麗で癒されるものに目がないですが、この場合には特に男性や子供が多く立ち止まるともいわれています。

 

最近では、科学的にも証明されたクラゲの癒し効果が話題となっていますが、では具体的にはどこが癒やしのポイントなのでしょうか。

 

それはやはり、特有の水中での泳ぎ方、揺れ方です。

 

クラゲは世界に3100種類以上いると言われており、傘の大きさや形・色・触手の長さなどが様々に違っています。

 

実に不思議な生態を持っており、死なないという噂もあります。現在日本の国内で見られるのは200種類程度で、水族館側の演出も当然ありますが、神秘的で癒し効果が高い、いつまでも見ていられると大人気となっているのです。

 

ではこの生き物がなぜ、人間に癒しをもたらすのでしょうか。

 

実は癒やしのポイントを探るために重要となるキーワードは、自律神経です。

 

人間は気持ちがほっこりとしてリラックスすることで、自律神経が整います。

 

ちょっとした気分転換や精神的な癒しを得ることは、ストレス社会といわれる現代日本を生き抜く中では絶対に欠かせないことです。

 

もしもストレスを発散し、ゆっくりと休む時間がなかったら、人間はすぐに精神的にも身体的にも病気になって倒れてしまうでしょう。

 

ストレスに心身がむしばまれた時、特に顕著に症状が出るのが胃腸です。

 

自律神経のバランスを崩すと胃や腸が痛くなってしまうことがよくありますが、口から食べた栄養素を分解する胃や腸が不調になると、全身へ影響があります。

 

便秘になったり栄養不足になったり、イライラして精神的に不安定になったりもするのです。そして、それを改善するためには視覚を使うとよいと言われています。

 

つまり、視覚からリラックスや癒しを得ることによって様々な作用・効果が期待できます。

 

例えば大変つかれているのになかなか寝付けない、夜中に何度も起きてしまうなどという睡眠の問題、イライラしたり肌荒れをしたり日々続く頭痛や肩こりなども、ストレスが原因となることが多いのです。

 

そしてそれは、自律神経を整えることで大幅に改善され楽になっていきます。

 

少しのストレス、緊張状態は生き抜くためには必要なことですが、過度なストレスは良いことは何もありません。

 

ですから過剰にストレスを受けている、と思われるときには、自らリラックス出来るように行動を起こすことが必要です。

 

眠る、美味しいものを食べる、気の置けない友達と語りあったり、お酒を飲んだりする、趣味に没頭するなどの行動が大切となります。

 

しかし趣味などない、という方もいますし、自分は何をすればリラックスできるのかわからない、という人も存在するでしょう。

 

そんな人には、是非クラゲがふわふわと泳ぐ画像を淡々と見ることをおすすめします。

 

根拠となったのは、2006年に実施されたアンケートでした。水族館に入る前と出た後のアンケートで何が一番よかったか、癒されたと思うか、という調査をしたところ、入る前には13位ほどにいたクラゲが、出てきた後のアンケートでは1位になっていました。

 

それをもとにして、研究が始まったのです。DVDに浮遊する姿を収めてそれを被験者に見せ、鑑賞の前後にストレスを感じると上昇する唾液中の物質の濃度を測定したところ、鑑賞後には数値が低下することが判明しました。

 

そして脳の血流量からストレスの状況を見る光トポグラフィー試験からも、DVD鑑賞後には血流量が下がってストレスが軽減されていることが確認されたのです。

 

では、なぜストレスが緩和されるのかというと、人はゆっくりと動くものを見ることで自動的にリラックスを得られるからです。

 

人間は目から入る情報は9割にもなると言われており、光や動くものの速度によって活動的になったり静かになったりします。

 

光がだんだんと強くなってくる夜明けの光がまぶたにあたることで自然に目覚め、太陽が沈んで活動をやめることで夜眠たくなるのです。

 

ですから、水に浮かんでゆったり、ゆっくりと淡い光の中で動く生き物見ていれば、見ている内にどんどん落ち着きを取り戻してくるのです。

 

気持ちが落ち着いてくるとリラックス状態になりますので、筋肉も緊張をときます。

 

その結果、副交感神経が働いて気分がよく、眠たい状態になってくるのです。