【完結】七つの大罪の魅力とおもしろさ

 

 

七つの大罪は、鈴木央原作の漫画を中心とした作品のことで、2011年に週刊少年マガジンで読み切り掲載されたのが始まりです。その後2012年に連載が始まり、2015年には第39回の講談社漫画賞・少年部門受賞、2018年には累計3000万部の発行部数を記録しています。

 

2014年にテレビアニメ化が発表、2018年までに3作品が放送されているので、とても人気の作品だといえます。2020年には約7年半にわたる連載の完結が発表され、人気作品が終わりを迎えることがわかっています。

 

七つの大罪のジャンルは少年漫画ですが、内容的に冒険活劇やハイファンタジー、あるいはダークファンタジーにも分類されます。原作は約40巻の圧倒的なボリュームですから、まさに大作といっても過言ではないでしょう。2014年~2016年にはスピンオフが発表され、同時期には小説版も展開しています。

 

アニメはテレビだけでなく劇場版も作られ、更にはゲーム作品にもなっているなど、メディアミックスの成功事例に間違いないです。完結を控えてファンは複雑な心境ですが、個性的で魅力あふれる作品がどのように着地するのか、その点に注目が集まります。

 

ベースは少年漫画なので、あまり肩肘を張らずに楽しめますし、物語に緩急をつける笑いの要素もあるので飽きさせないです。キャラクター設定や本筋は王道から少し外れていますが、そこが人気作品になった理由の1つだと考えられます。いずれにしても、七つの大罪は完結することが決まっているので、未完作品に手を出しにくい人でも安心です。

 

主要な人物はそれぞれ大罪を背負い、壮絶な過去を持っていますが、しかし普段はそれを見せないのが魅力的です。謎めいていて分からない部分があるからこそ、物語に深みが出てキャラクターの魅力が増しています。

 

七つの大罪というと、タイトルだけを見れば難しそうなイメージですが、蓋を開けてみれば取っつきやすく誰でも馴染めます。タイトルを変に捻らずストレートにつけられていることから、一見難しそうに思えて、実は素直に作られている作品だと分かります。主人公メリオダスを始めとした主役に加えて、敵対する勢力や旅先で出会う人達も、1人1人何らかの魅力を持っているのが共通点です。

 

作者の鈴木央は格闘好きや少女漫画の影響、ファンタジーの作画が得意など、作品同様に個性的で目が離せない人物です。初の映像化作品となった七つの大罪は、それだけ作者の思い入れが強いですから、完結が話題になったり注目されるのも頷けます。

 

七つの大罪 漫画

 

 

七つの大罪の原作で漫画版は、人間と人間ではない種族により世界が分かたれていなかった時代において、主にブリタニアを舞台に物語が開始します。七つの大罪人で組織された伝説の騎士団、七つの大罪の戦いが描かれるのがあらすじです。リオネス王国奪還篇では、ブリタニアで随一の大国に位置づけられる、リオネス王国が舞台となります。

 

聖戦に備え聖騎士達は軍備強化を図りますが、増長した聖騎士達は横暴を働き荒れに荒れました。憤怒の罪の肩書を持つメリオダスは、十年前に発生した聖騎士長殺しの濡れ衣を着せられています。その為、身分を偽り隠しながら移動酒場を営むのでした。偶然、救国を求める第三王女のエリザベスと出会ったメリオダスは、冤罪の真実を探したり母国を救う為に、かつての仲間を探す旅に出ます。人の言葉を話す豚、ホークとホークママを相棒に、エリザベスと共に冒険が始まります。

 

旅の中で嫉妬の罪ディアンヌや強欲の罪バン、怠惰の罪キングと色欲の罪ゴウセル、暴食の罪マーリンと再会を果たします。7人中6人が集結した七つの大罪は、十年ぶりに王都へと戻りましたが、そこで聖騎士長のヘンドリクセンと対峙することになります。ヘンドリクセンは、メリオダス達に聖騎士長殺しの濡れ衣を着せた張本人で、魔神族の復活を目論んでいます。ヘンドリクセンとの決戦で濡れ衣を晴らし、名誉を回復した七つの大罪は、英雄としてリオネスに帰還となります。第三王女エリザベスと一緒ということも相まって、王国は歓迎のムードに包まれますが、これは物語の序章に過ぎないのでした。

 

十戒篇は聖騎士で派閥を率いるドレファスと、彼を影で操る魔神の1人、フラウドリンの目論見が描かれます。3000年前に魔神族の精鋭、通称十戒が封印されましたが、その十戒が復活する事態に陥ります。ブリタニア全土は瞬く間に侵略され、メリオダス達主人公はピンチを迎えます。

 

ここで七つの大罪の最後の1人、傲慢の罪エスカノールと合流するのでした。キャメロット王国の若き王、アーサー・ペンドラゴンも共に十戒に立ち向かいます。侵略されたブリタニアの住民は決して諦めることなく、人々を圧倒する魔神族を目の前にしても、土地を取り戻す戦いに挑みます。激しい戦いの中では、3000年前に起こった聖戦やメリオダスの過去が次第に明らかになります。

 

原作の漫画でも、まだまだ明らかになっていない謎がありますから、完結のその瞬間まで目を離すことはできないでしょう。

 

七つの大罪 アニメ

 

 

七つの大罪のアニメ版は、2014年の10月に放送開始の第1期を皮切りに、2018年1月放送の第2期、そして2019年に放送開始の第3期に分けられます。

 

第1期は全24話とOADの構成で、この第1期が話題が話題を呼び、特別編に当たる聖戦の予兆が放送されるに至りました。聖戦の予兆は全4話ですが、第2期の七つの大罪 戒めの復活に繋がる物語として、原作からのファンだけでなく新規からも注目を集めています。

 

七つの大罪 戒めの復活は初回が総集編ですが、新作映像込みの新編集版といった位置づけです。本編の放送開始前から、放送時間枠でOADが放送され、第2期の期待が高まることになりました。アニメーション制作やスタッフの多くは1期と2期で共通ですが、一部のスタッフは変更されました。本編放送終了後には実写パート枠が設けられており、専属のユーチューバが情報を紹介する力の入れようです。

 

物語の後半、終盤までをカバーする第3期七つの大罪 神々の逆鱗は、1期や2期と同様に全24話の予定です。2019年の10月に放送が始まり、2020年の3月まで放送されますが、アニメーションスタジオや制作局が変更になっています。

 

テレビアニメ版の七つの大罪は、全体的に原作ストーリーをなぞっていますが、部分的にカットされたり改変された部分を含みます。また、色欲の罪ゴウセルの登場回については、大幅な改変が加えられているので、視聴の際はその点に注意が必要です。エピソードの改変に伴い、キャラクターの容姿を変えていた理由も変更されました。

 

第1・2期と第3期では、キャラクターデザインを含め、大部分のスタッフが入れ替えとなりました。変わっていないのは作曲家くらいなので、第1期から視聴している人にとってはやや違和感を覚える可能性があります。それでも、物語の進行が原作準拠なのは間違いなく、ストーリー展開は安心できるといえるでしょう。大切なのは、原作の完結に向けたアニメ版の着地で、ゴールに向かう盛り上がりや期待に応えることです。

 

アニメといえば、2018年に公開された劇場版、七つの大罪天空の囚われ人も見どころ満載です。オリジナルキャラクターが多数登場しますが、どのキャラクターも作り込まれていて、デザインや個性に魅力があります。声優陣の熱演もあって、原作キャラクターに負けず劣らないキャラクターに仕上がっています。主人公が個性的かつ圧倒的な魅力なので、釣り合うほどとなると難しいですが、ここまで上手くまとめられているのは流石です。

 

七つの大罪 キャラクター 人物設定や関係について

 

 

子供のような容姿で移動酒場を営むメリオダスは、憤怒の罪の肩書を持つ七つの大罪の団長です。

 

 

巨人族の嫉妬の罪ディアンヌは、団長のメリオダスに好意を抱いていますが、急接近する第三王女のエリザベスに嫉妬します。一方では怠惰の罪キングがディアンヌに思いを寄せており、複雑な三角関係を形作っています。

 

 

キングは普段少年の姿ですが、その正体は妖精族の王で、変身能力によっておっさんの姿に変身することができます。

 

 

強欲の罪バンは、かつて恋人だったエレインの力で不死身ですが、生きる感覚を思い出す為に、メリオダスに喧嘩を売って絆を確かめる仲です。またエレインを生き返らせようとすることについて、メリオダスと衝突することもあります。

 

 

色欲の罪ゴウセルは、ピンク色の髪で中性的な容姿と、何処か掴みどころのないキャラクターです。振る舞いは人間そのものですが、実は魔神の手により作り出された人形で、魔法の心臓によって動いています。昔、リオネス王国のナージャと相思相愛でしたが、彼女を亡くしてから感情を封じ込め、記憶も封印するのでした。その結果、人に感情を読まれることがなくなり、振る舞いもどこか空気が読めない感じです。

 

 

暴食の罪マーリンは、本来の子供の姿ではなく、魔力で大人の女性の姿をしていることが多いです。リオネス王国の魔術師、ビビアンに魔術を教えたのがこのマーリンで、王族と繋がりがあることが窺えます。

 

 

傲慢の罪エスカノールは後から登場しますが、夜はひ弱な老人で、昼間は筋肉隆々のたくましい姿になります。エスカノールはマーリンに片思いで、威厳を出す為にひげを生やしています。昼間になると傲慢さが際立ちますが、七つの大罪がピンチの時は駆けつける仲間思いの人物です。

 

 

ヒロインで第三王女のエリザベスは、独断で宮廷を離れピンチに陥った際に、メリオダスに助けられました。メリオダスからは度々セクハラまがいのことをされますが、それでも怒らないほど好意を抱きます。旅の最中は移動酒場のウェイトレスとして、情報収集を担当していました。本名をエリザベス・リオネスといいますが、本当は国王のバルトラと血が繋がっておらず、ダナフォール王国の出身だと分かっています。

 

他にも聖騎士長で七つの大罪に罪を着せたドレファスや、メリオダスが幼少期から知る先代聖騎士長ザラトラスの息子ギルサンダーに、親友で聖騎士のハウザーが登場します。ハウザーはディアンヌに好意を寄せており、師匠で聖騎士長のドレファスを尊敬していますが、ギルサンダーとの旅において王国転覆の真実を知ることになります。

 

七つの大罪のおもしろさ

 

 

七つの大罪がおもしろい理由には、登場人物のキャラクターが立っていて把握しやすく、物語の展開がスピーディーに進む点が挙げられます。少年漫画にありがちな中だるみが限定的で、無駄に思えるシーンが殆ど登場しないのが特徴です。

 

最初は軽い印象を受けるキャラクターも、物語が進むに連れて重い過去が明らかになったり、受ける印象が変化するのもおもしろさの1つです。

 

一見して仲違いをしていない間柄でも、過去に深い因縁があったりするのがおもしろいです。見どころはやはり主人公メリオダスの過去で、現在に至るまでの物語をなぞることによって、七つの大罪の魅力が再確認できます。

 

登場キャラクターは割と自分勝手な人物が多いですが、七つの大罪のメンバーはいずれも仲間思いです。好意を寄せる片思い中の人物が少なくないので、思いが伝わり結ばれるかどうかも注目のポイントとなります。メリオダスとヒロインのエリザベスは、現在だけでなく過去に繋がりが存在しており、しかも悲しい物語があります。

 

七つの大罪といえば脇役のサブキャラクターも充実で、それも丁寧に描かれているのが印象的です。登場人物の1人1人にしっかりとしたバックボーンがあるので、セリフは重みを感じさせますし、どのシーンでも変に浮くことがないので安心です。

 

少年漫画の連載ということもあって、読者向けにお色気描写のサービスが行われています。お色気は人によっては苦手とされますが、節度を守った範囲内ですから、少年漫画と考えれば十分にバランスが取れているといえるでしょう。

 

 

ヒロインは正統派の美少女ですし、ボクっ娘や中性的なキャラクターに大人の魅力を持つ女生と、様々なニーズに応えているのがおもしろいところです。

 

七つの大罪は原作の漫画からして完成度が高く、中だるみしないこともあって、どの話を読んでも楽しめます。原作準拠のアニメ版は、原作のテイストを抽出しつつ、声優陣の演技で上質な仕上がりに昇華されています。キャラクターと声のマッチングが良好で、演技力は申し分ありませんし、魅力に磨きを掛けているといえます。

 

マスコットキャラクター的な豚のホークは、人の言葉を話すことに加え、声や演技で第1話からインパクトを与えました。格闘のアクション描写はスピード感や迫力満載で、これは原作でもアニメでも楽しむことができます。

 

より物語の広がりが楽しめるスピンオフに、表現方法の異なる小説版やゲームなど、物語が味わい尽くせるメディア展開なのも七つの大罪の魅力です。